仕事での経験を積んでいくと部下が付くようになります。
それまでは自らが動けば良かったのですが、部下への指示、進捗管理、教育を担う必要が出てきます。
そんなとき思うことが、使えない部下の扱い方だと思います。
この課題に対して、何を意識してどのような育成方法をとるべきかを解説していきたいと思います。
使えない部下の特徴!原因と対策!
先ずは使えない部下の特徴を列挙していきます。
・言われたことをやらない
・やりたくない業務を後回しにする
・こちらの指示の解釈が間違っている
・優先順位が違う
・仕事が遅い、効率が悪い
このように挙げればきりがないかと思います。
使えない原因ですが、経験が浅いので当たり前であり、個人差も大いにあります。
使えないと感じるのは、あなたが優秀であり、だからこそ上司という立場になっており、部下に指示していることはあなたならできたからなのです。
自分ならこれくらいできるだろうのレベルが、使えない部下にとってはかなりハードルが高いのです。
対策としては、使えないのを前提に対処していくことです。
・やらないのは、やり方が想像できていないと考えられます。
部下がイメージできるレベルまでブレイクしてあげましょう。
・指示に対する解釈の違いには、ブレイクした作業内容だけでなく、その作業の目的も伝えてあげましょう。
作業内容だけでは見えない背景に対して、補完できることがよくあります。
さらに、指示内容を復唱させることも効果的です。
・優先順位がこちらの意図と異なる場合は、最初から優先順位を指示しましょう。
・効率が悪い仕事の仕方に対しては、作業のコツを教えてあげましょう。
このように、手取り足取り教えていかざるを得ないというのが現状です。
できれば苦労して自分で気づき習得していって欲しいところですが、人材不足の現在の日本では荒い指導はすでに時代遅れなのではないでしょうか。
若手の育成方法の基本
根本的には本人の能力とやる気の2つを認識した上で、指導することになります。
能力については、才能とこれまでの経験で培われたものですので、現状をスタートとして1歩ずつ伸ばしていくしかありません。
できないならできないなりに、できるならさらに上を目指します。
本人の能力に対しあまり難しい課題を与えると混乱したり不安になり力出ません。
本人の能力の110%程度の負荷の仕事までブレイクして説明してあげて、なるべくその1つの仕事に集中できる環境を用意してあげます。
できた時には達成感を感じ、成長を実感しやる気も生まれてくると考えています。
次にやる気に関しては、自分はなぜその仕事をしなければならないのかということを納得させることです。
ただ実務をやれというだけでは、その仕事が重要なのか、何の役に立つのかわからず、気持ちが乗らないということはありませんか?
その実務を達成することで、誰かの役に立つ、誰かが喜ぶ、こんな能力が身につく等、得られる利益を伝えると納得いくと考えています。
このようなポイントを押さえて、若手の育成に役立ててみてください。
うまくいったら若手が次の若手に指導するときにもこのポイントを継承していこともお忘れなく。
組織における中堅、ベテランの育成方法
私が仕事をする場合、何かしらのプロジェクトチームで仕事をすることが多いのですが、その経験から一つのシンプルな方法に気づきました。
チームで仕事をする場合、ズバリ、以下の体制出ある必要があるのです。
ベテラン、中堅、若手でワンセットである!
ベテラン(リーダー)がこれまでの経験を活かし、下を引っ張り適切なアドバイスを行った上で、方針決定、最終決断を担います。
中堅は、リーダーの指示を効率よくこなし、若手に可能な範囲で仕事を振ります。
若手は言われた指示を間違いなくやり遂げることが求められます。
ここまでは、まあ普通の体制の話です。
ここから重要な意味を説明していきます。
この3人体制のポイントは、彼らが次の仕事をする際に、1つ上の立場になることです。
中堅はベテランに、若手は中堅になっていなければならないのです。
当然時間は進みますので、ベテランはいずれ退職します。
若手も新しく入ってきます。
その中で社員の成長が不可欠なのは言うまでもありません。
つまり、チームで仕事をするうえで大切な側面としては、仕事を通して1ステップ上に行くように成長する必要があるのです。
よって、ベテラン(リーダー)はリーダーシップに磨きをかけ、中堅が次のリーダーとなれるように、状況把握、判断、指示をだせるようにスキルを教育していく必要があります。
中堅は自身の成長もさることながら、若手が次の中堅へと成長できるよう、指示をただやるだけでなく、なぜその仕事をしているのか、目的を説明し、与えられた課題に対し自分で考える力を身に着けるように導く必要があります。
若手はただ言われたことをするのではなく、この仕事は全体工程のどの部分なのかを意識し、業務の全体像をつかんでいきます。同じ業務をする場合は今回より早くできるように意識します。
なにより、自分一人で解決できない課題に対し、どう調べ、誰に聞き、どのようにまとめたら良いのかを身に着けるチャンスなのです。
このような意識の元、3人体制で取り組むのです。
3人体制の注意点
このベテラン、中堅、若手の3人体制を意識してチームを作りましょう。
このバランスが崩れた例を挙げていきます。
ベテラン1ーベテラン2ー若手
中堅がベテランになったパターンで、元の体制より経験値は上です。
この場合は業務はスムーズに回りますが、デメリットとして中堅を育てる機会の損出になってしまいます。
若手においてもベテラン2が仕事できますので若手がやる仕事が減ってしまうかもしれません。
若手の次のステップである中堅の背中を見る機会がなく、近い将来の自分のあるべき姿がイメージできないとうデメリットがあります。
次に、ベテランー若手1-若手2 のパターンです。
この場合は、ベースの3人体制より経験値が劣ります。
業務をする上でも、能力不足になり負荷の高い状況になり残業時間が長くなったり、精神的にも負担が大きくなることが予想されます。
例えば、ベテランから指示をするにも中堅に説明するよりも多くの労力がかかりますし、成果物のチェックも大変になると予想されます。
若手からすると期待されている仕事に対して、期待ほどできていないとの気持ちも沸いて自信が持てないかもしれません。
このようにベースの3人体制が組めない場合ときこそ、ベースの体制の持つ役割を意識して補う必要があるのです。
ベテラン1-ベテラン2-若手の体制の時には力量には余裕があるので、若手への丁寧な指導に重点を置いてもよいかもしれません。
ベテランー若手1-若手2の場合は、力量が不足しているので体制を拡充するか、工程を長めにとるかフォローが必要です。
いづれにせよ、また、3人未満や3人以上の場合においても、このベースの3人体制を意識して役割分担をする必要があると考えます。
まとめ
最後に今回の記事のまとめです。
- 若手は使えなくて当たり前
- 若手の能力育成は110%負荷を与える
- 若手のやる気を出すには、業務で得られる利益も説明する
- チームは3人体制(ベテランー中堅ー若手)を基本とする。
抽象的な考え方ですが、仕事の中で実践してみて効果を確認してみてください。
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